海苔のタネを育てる(育苗)
 生産者はこの頃(育苗期)に一番神経を使うといいます。この時期は年によっては残暑があったり、台風が襲来したり、気温、水温とも甚だ不安定の上、比重の急激な変化も起こりやすい時期でもあります。これらを乗り越えて初めておいしい海苔が作れるのです。
 タネをつけた海苔網は、網を重ね張りした状態で海苔の芽を育て、珪藻やバクテリアの付着に注意しながら網の重ね枚数を減らしていきます。近年は、漁場に流れ込む河川の上流にダムができて、栄養分たっぷりの河川水の流量が減少したり、川の護岸工事により流域の田畑からの肥料分を貯めた雨水が少なくなっているため、海苔の芽を育てている頃から、海苔が栄養不足になることもしばしば。海苔が栄養不足になると、海苔独特の黒いツヤがなくなってしまいます。有明海の海苔の不作は記憶に新しいと思います。
 このように自然と共生しながら、網に海苔の芽が2〜cm位出てくれば養殖網を一部を残して残りの網は冷凍保管します。

 
支柱式養殖 浮き流し式養殖
(写真1)
支柱式養殖は遠浅の漁場で行われ、網の干出を頻繁に行うことが大きな特徴です。支柱式漁場の代表格である有明海は、6mもの干満差があり干潮時には岸から2km先でも人間が立つことができます。
海底に長さ3〜5mの杭をひと小間(網の大きさ)に約20本立てます。昔は竹や丸太を使って人力で立てましたが、現在はプラスチックポールが主流で機械で立てています。
(写真2)
浮き流し式養殖は、幼芽がある大きさ以上に生長すると、必ずしも干出を与える必要がなくなるという海苔の特性をいかしたもので、網の周囲に浮きを付け海底に錨で固定し網を海面に浮遊させる方法です。
育苗期は定期的な干出を人工的に与えて健全な芽を育てます。
大産地の兵庫、香川は1970年以降浮き流し式養殖によって開拓された漁場です。
陸揚げされた網 (写真3 )
冷凍するために陸揚げされた網。半日ほど乾かしてから冷凍庫へ。
前へ
次へ 次へ
ウィンドウを閉じる

 

Copyright (C) 2003 Nori-japan. All Rights Reserved.