海苔は夏(なつ)の間(あいだ)、かき殻(から)の中(なか)ですごす。
海苔の養殖(ようしょく)が終(お)わる春(はる)ごろ、海苔の葉体(ようたい)は成熟(せいじゅく)し、オス・メスのある有性胞子(ゆうせいほうし)が放出(ほうしゅつ)される。この胞子(ほうし)がくっついて果胞子(かほうし)となり、夏(なつ)のあいだ、糸(いと)みたいな形(かたち)になってかき殻(がら)にもぐりこんで夏(なつ)をすごす。この形(かたち)を「糸状体(しじょうたい)」という。全国(ぜんこく)にある水産試験場(すいさんしけんじょう)などを中心(ちゅうしん)に、糸状体(しじょうたい)が病気(びょうき)や栄養不足(えいようふそく)にならないように気(き)をつけながら培養(ばいよう)していくんだ。